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takkaaaan blog

多分色々書きます

「ケープタウン」

映画

 

ケープタウン [DVD]

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ケープタウン

★9/10

舞台となっているのは南アフリカケープタウン。実際に南アフリカのスラム街でも撮影しているので、まず映像の説得力がすごかった。サスペンスとしての緊張感が映像からバシバシと伝わってくるんだよ。また、警察が絶対的存在として扱われていないのも興味深い。「ケープタウン」では警察組織と犯罪組織の勢力が拮抗していて事件によっては警察でも犠牲者が出る。あくまでもフィクションなので、実際のケープタウンの治安に関しては想像するのが難しいところではあるのだけど、例えば他の作品を観ていて「流石にこれはないだろう」という展開が、この作品ではリアリティを持って描かれていることに面白さと同時に怖さも感じた。この作品、すごくあっさりとキャラクターを殺すんだよ。なかなか心臓に悪いし気分も重くなっていく。

 

なんか全然褒めてねえな!(笑)

 

「第九地区」や「チャッピー」のニール・ブロムカンプも同じように治安の悪い地域を映画の舞台として扱い、そこで繰り広げられる人間の醜悪な部分を意図的に撮っているように思うのだけど、あちらはまだSFが主体となっているのでフィクションとして楽しむ余裕があった。「ケープタウン」ではその”映画”として物語を楽しむための余裕がなかったのだと思う。物語が進めば進むほど、どんどん物語のトーンも重くなっていく。ただ余裕が無いからといって面白くないというわけではなく、かなり見ごたえのある作品だった。人種問題と麻薬犯罪というテーマを人間ドラマとして落とし込み、ちゃんと2時間の作品として完成させている脚本の手腕には舌を巻いてしまうほど。ラストシーンは個人的な好みとしては認めたくないのだけど(あまりにも救いがなさすぎるんだ)、ラストの砂漠の映像はとても印象に残った。決して万人に薦められる映画ではないけれど、とても素晴らしい作品だったと思います。